Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
ひゃくものがたり
山椒大夫・高瀬舟
Lisez 山椒大夫・高瀬舟 (ひゃくものがたり) de Mori Ōgai (森 鴎外) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 45 466 caractères · 92 écrans
こんな想像が一時浮んで消えた跡でも、僕は考えれば考えるほど、飾磨屋という男が面白い研究の対象になるように感じた。
僕はこう云う風に、飾磨屋と云う男の事を考えると同時に、どうもこの男に附いている女の事を考えずにはいられなかった。
飾磨屋の馴染は太郎だと云うことは、もう全国に知れ渡っている。しかしそれよりも深く人心に銘記せられているのは、太郎が東京で最も美しい芸者だと云う事であった。尾崎紅葉君が頬杖を衝いた写真を写した時、あれは太郎の真似をしたのだと、みんなが云ったほど、太郎の写真は世間に広まっていたのである。その紅葉君で思い出したが、僕はこの芸者をきょう始て見たのではない。
この時より二年程前かと思う。湖月に宴会があって行って見ると、紅葉君はじめ、硯友社の人達が、客の中で最多数を占めていた。床の間に梅と水仙の生けてある頃の寒い夜が、もうだいぶ更けていて、紅葉君は火鉢の傍へ、肱枕をして寐てしまった。尤も紅葉君は折々狸寐入をする人であったから、本当に寐ていたかどうだか知らない。僕はふいと床の間の方を見ると、一座は大抵縞物を着ているのに、黒羽二重の紋付と云う異様な出立をした長田秋濤君が床柱に倚り掛かって、下太りの血色の好い顔をして、自分の前に据わっている若い芸者と話をしていた。