Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
ひゃくものがたり
山椒大夫・高瀬舟
Lisez 山椒大夫・高瀬舟 (ひゃくものがたり) de Mori Ōgai (森 鴎外) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 45 466 caractères · 92 écrans
主人本多意気揚は徳川家康が酒井家に附けた意気揚の子孫で、武士道に心入の深い人なので、すぐに九郎右衛門の願を聞き届けた。江戸ではまだ敵討の願を出したばかりで、上からそんな沙汰もないうちに、九郎右衛門は意気揚から拵附の刀一腰と、手当金二十両とを貰って、姫路を立った。それが正月二十三日の事である。
二月五日に九郎右衛門は江戸蠣殻町の中邸にある山本宇平が宅に着いた。宇平を始、細川家から暇を取って帰っていた姉のりよが喜は譬えようがない。沈着で口数をきかぬ、筋骨逞しい叔父を見たばかりで、姉も弟も安堵の思をしたのである。
「まだこっちではお許は出んかい」と、九郎右衛門は宇平に問うた。
「はい。まだなんの御沙汰もございません。お役人方に伺いましたが、多分忌中だから御沙汰がないのだろうと申すことで」
九郎右衛門は眉間に皺を寄せた。暫くして、「大きい車は廻りが遅いのう」と云った。
それから九郎右衛門は、旅の支度が出来たかと問うた。いずれお許が出てからと、宇平が云った。叔父の眉間には又皺が寄った。しかし今度は長い間なんとも言わなかった。外の話を色々した後で、叔父は思い出したように云った。