Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

さざんか

山茶花

佐左木 俊郎

Lisez 山茶花 (さざんか) de 佐左木 俊郎 (ささきとしろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 5 001 caractères · 10 écrans

Aozora Bunko

長作にしては、その一本の山茶花よりも、稲扱き機械の方を欲しいのは勿論だった。しかし長作は、父親の気持ちをないがしろにしてまでは望み得なかった。

「此方の家の爺つあま。病気はどうでがす?」

平三爺は、なんとなく、聞き覚えのある声のように思って、寝床の上に腹這いになった。

「ね、此方の家の爺つあま。――」と操三郎は、縁側へ長くなり、顔を障子の側まで持って行った。その二度目の声で、平三爺は、稲扱き機械を売って歩く、町の操三郎だということがわかった。

「爺つあん!」と長作が、そこの障子を開けた。

「ね、此方の家の爺つあま。」操三郎は縁側へ腹這いになって、平三爺に話しかけた。「機械一台ど、どうでえす? あの山茶花の樹ど、取っ換えまえんか?」

「それさな?……」

平三爺は、口をもぐもぐと動かしながら、げっそりと肉の落ちた面を伏せて考え込むようにした。そして、やがてまたその窶れ果てた血の気のない顔を上げ、伜の長作の顔に見入りながら言うのであった。

「俺はどうでもいいげっとも、長作あ?……」

「長作氏は、ほしがって、ほしがって。――一台の機械で、五人分も仕事が出来んのだから、うんとほしがっていんのだげっとも、やはり、爺つあまさの遠慮で……」