Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

あるおんなのしょうがい

嵐・ある女の生涯

島崎 藤村

Lisez 嵐・ある女の生涯 (あるおんなのしょうがい) de 島崎 藤村 (しまざきとうそん) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 47 846 caractères · 96 écrans

Aozora Bunko

この俺が何と見えるッて、それをお前に聞いているところだ。みんな寄ってたかって俺を気違い扱いにして」

急に涙がおげんの胸に迫って来た。彼女は、老い痩せた手でそこにあった坊主枕を力まかせに打った。

「憚りながら――」とおげんはまた独りでやりだした。「御霊さまが居て、この年寄を守っていてくださるよ。そんな皆の思うようなものとは違うよ。たいもない。御霊さまはお新という娘をも守っていて下さる。この母が側に附いていてもいなくても、守っていて下さる。――何の心配することが要らすか。どうかすると、この母の眼には、あの智慧の足りない娘が御霊さまに見えることもある――」

熊吉はしばらく姉を相手にしないで、言うことを言わせて置いたが、やがてまたおげんの方を見て、

「姉さんも小山の家の方に居て、何か長い間に見つけたものは有りませんでしたか。姉さんもお父さんの娘でしょう。あのお父さんは歌を読みました。飛騨の山中でお父さんの読んだ歌には、なかなか好いのが有りますぜ。短い言葉で、不器用な言い廻しで、それでもお父さんの旅の悲しみなどがよく出ていますよ。姉さんにもああいうことがあったら、そんなに苦しまずにも済むだろうかと思うんですが」