Classiques japonais avec furigana
ja-reading.com
Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
こうせつきょうほうずえ
巷説享保図絵・つづれ烏羽玉
林 不忘
Lisez 巷説享保図絵・つづれ烏羽玉 (こうせつきょうほうずえ) de 林 不忘 (はやしふぼう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 365 120 caractères · 728 écrans
同時に、からだ恰好の直覚が、惣七に、その人影はお高であると断定させた。
「お高か」
「はい。お高でございます」
「何しにここへ来ておるのだ。わしがおらんときは、誰もはいってはならぬことを知らぬのか」
惣七は、不愉快な顔をした。不愉快な顔をすると、両眼と、そのあいだの傷あとが、一線に結びつくのだ。机の前へ行って、すわった。机の上で、彼の手に触れたものがある。文箱だ。
「来書か」
といって、惣七は、その状箱を両手に握った。嗅ぐように、鼻さきへ持っていった。眼に近く、いろいろにすかして見ている。こうしているうちに、どうかすると、見えることもあるのである。
高音どのへ、若松屋あつかい磯五の件、とお高の字が読めてきた。
「お!」と、若松屋は、首をかしげた。「これは、きのう送ったはずの手紙ではないか。もう、返書が参ったのか」
「いいえ」
「なに? 返書ではないと」
惣七は、がた、がた、がたと急き込んできて、文箱をあけた。
「や、これ、封が切ってあるぞ」
いいながら内容をつかみ出した。巻き紙がほぐれて、ばらり、手から膝へ垂れた。それを風が横ざまに吹き流した。
「うむ。これはどうしたというのだ。