Classiques japonais avec furigana
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こうせつきょうほうずえ
巷説享保図絵・つづれ烏羽玉
林 不忘
Lisez 巷説享保図絵・つづれ烏羽玉 (こうせつきょうほうずえ) de 林 不忘 (はやしふぼう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 365 120 caractères · 728 écrans
お前さまには、妹さんがおありでございますか」
「うむ。妹のことをいやがったか。なに、妹なんかあるもんか。そんなもの、おめえの知ってるとおり、ありゃあしねえ」
「わたしはまた、別れてからあとになって、ひとり妹さんができたのかと思いましたよ、ほほほ」
「ふざけねえでくれ。実あこうなんだ。おせい様の手前、おれにあひとり妹があることになっているんだ。その妹が店の仕入れなど引き受けてやっている。おれはいわば後見をしているようなものだ――と、こうまあ吹っこんであるんだが、そういうことにしねえと、おれは根っからの呉服屋でねえことをおせい様は知っているから、男のおれが女の物を見立てるんじゃあ、おせい様があぶながって、ちいっとこっちに都合のわるいことがあるのだよ」
「お金の融通にさしつかえができるというのでございましょう、問屋の払いや何か――」
「察しがいいや。さすがめくら野郎に仕込まれただけあるぜ。いよいよ店へ来て、その腕をひとつ、磯五の帳場でふるってもらいてえもんだなあ」
「まっぴらでございますよ。わたしはお前さまとくらすくらいなら、死んだほうがましでございますよ」
「そりゃあお前、あんまりな御挨拶だぜ」