Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

ばくまついしんかいこだん

幕末維新懐古談

高村 光雲

Lisez 幕末維新懐古談 (ばくまついしんかいこだん) de 高村 光雲 (たかむらこううん) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 4 252 caractères · 9 écrans

Aozora Bunko

これより先、師匠の病篤しと聞き、彼の亀岡甚造氏には見舞いに来られました。この人は平生でも手に数珠を掛けている人であったが、師匠の病床に通って、じっと容態を見ておられたが、やや暫くの後、その場を去り、他へ私を招き、ただならぬ顔色にて申すには、

「幸吉さん、今日、師匠の容態を見るに、もはや、余命も今日限りと私は思う。とても明日までは持たれまいと思う。それで今夜はお前もその覚悟でおらねばならぬことと私は思うが、不幸にして、そういう場合に立ち至ったなら、どうか、遠慮なく、私の番頭をこちらへ招き、お前の相談相手として万事宜しく頼みます。それで、私は明日また出直して参るが、番頭のことは遠慮なくやって下さい」

こういい置き帰って行かれました。私はまさかとは思いましたが、果してこの亀岡氏のいった如く、師匠はその晩不帰の客となられたのでありました。

亀岡氏の番頭さんというのは、師匠の家の隣りの袖蔵の側の霧路に亀岡氏の別邸があって、其所に留守居のようにして住まっていた人でありました。で、師匠の気息を引き取られると、直ぐにその番頭さんが駈け附けて参り、間もなく報せによって彼の高橋定次郎氏も駈けつけて参られた。