Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

へいぼん

平凡・私は懐疑派だ

二葉亭 四迷

Lisez 平凡・私は懐疑派だ (へいぼん) de 二葉亭 四迷 (ふたばていしめい) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 81 548 caractères · 161 écrans

Aozora Bunko

私は斯ういう価値の無い平凡な人間だ。それを二つとない宝のように、人に後指を差されて迄も愛して呉れたのは、生れて以来今日迄何万人となく人に出会ったけれど、其中で唯祖母と父母あるばかりだ。偉い人は之を動物的の愛だとか言って擯斥されるけれど、平凡な私の身に取っては是程有難い事はない。

若し私の親達に所謂教育が有ったら、斯うはなかったろう。必ず、動物的の愛なんぞは何処かの隅に窃と蔵って置き、例の霊性の愛とかいうものを担ぎ出て来て、薄気味悪い上眼を遣って、天から振垂った曖昧な理想の玉を睨めながら、親の権威を笠に被ぬ面をして笠に被て、其処ン処は体裁よく私を或型へ推込もうと企らむだろう。私は子供の天性の儘に、そんなふやけた人間が、古本なんぞと首引して、道楽半分に拵えた、其癖無暗に窮屈な型なんぞへ入る事を拒んで、隙を見て逃出そうとする。どッこいと取捉まえて厭がる者を無理無体に、シャモを鶏籠へ推込むように推込む。私は型の中で出ようと藻掻く。知らん面している。泣いて、喚いて、引掻いて出ようとする。知らん面している。欺して出ようとする。其手に乗らない。百計尽きて、仕様がないと観念して、性を矯め、情を矯め、生ながら木偶の様な生気のない人間になって了えば、親達は始めて満足して、漸く善良な傾向が見えて来たと曰う。