Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
かれがころしたか
彼が殺したか
浜尾 四郎
Lisez 彼が殺したか (かれがころしたか) de 浜尾 四郎 (はまおしろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 41 336 caractères · 83 écrans
一つには純な俺の心を弄んだ憎むべき妖婦に永遠の烙印の復讐をなさんが為に。一つには生きるに甲斐なき生命を法律を利用して、断たんが為に。而して最後に、かくの如くにして、君等の自信がどの位まで根拠をおかれるべきものであるかを知らしめんが為に。
俺の父は僅か百円の金が取り返せないで、憤死した。彼は或る悪党にほんとうに欺されたのだ。詐欺にかかったのだ。それにも不拘法律をよく知って居る相手の為に、負けなければならなかった。悪党から金を取り返さねば、奴をぶちこんでやると意気込んで家を出かけた父親は、終には却って相手から誣告だと云って訴えられた。父はたまらなかったのだ。百円や千円は問題ではなかった。父はただお上を信じて居たのだ。お上のなさる事にまちがいはないと信じ切って居たのだ。ところがどうだ、彼が神のように信じて居たお上は、証拠が足りないと云って彼を相手にしなかった。其の上、結局は不起訴にはなったものの、誣告罪の被疑者として、厳重に調べられた。法律を頼り切って居た父は当然、苦しんだ。彼はこの不名誉には堪えられなかったのだ。
日毎に沈み勝になって行く父の面影を、おお、今俺は獄窓にあってもはっきりと思い出すことが出来る。