Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

おほりばたさんだい

御堀端三題

岡本 綺堂

Lisez 御堀端三題 (おほりばたさんだい) de 岡本 綺堂 (おかもときどう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 5 863 caractères · 12 écrans

Aozora Bunko

彼女は痩形の若い女であるらしかった。

正体は見とどけたが、不安はまだ消えない。私は黙って歩き出すと、女はやはり附いて来た。私は気味の悪い道連れ(?)を後ろに脊負いながら、とうとう三宅坂下まで辿り着いたが、女は河獺にもならなかった。坂上の道は二筋に分れて、隼町の大通りと半蔵門方面とに通じている。今夜の私は、灯の多い隼町の方角へ、女は半蔵門の方角へ、ここで初めて分れ分れになった。

先ずほっとして歩きながら、更に考え直すと、女は何者か知れないが、暗い夜道のひとり歩きがさびしいので、恐らく私のあとに附いて来たのであろう。足の早いのが少し不思議だが、私にはぐれまいとして、若い女が一生懸命に急いで来たのであろう。更に不思議なのは、彼女は雨の夜に足駄を穿かないで、素足に竹の皮の草履をはいていた事である。しかも着物の裾をも引き揚げないで、湿れるがままにびちゃびちゃと歩いていた。誰かと喧嘩して、台所からでも飛び出して来たのかも知れない。

もう一つの問題は、女の着物が暗い中ではっきりと見えたことであるが、これは私の眼のせいかも知れない。幻覚や錯覚と違って、本当の姿がそのままに見えたのであるから、私の頭が怪しいという理窟になる。