Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
ふっかつさい
復活祭
久生 十蘭
Lisez 復活祭 (ふっかつさい) de 久生 十蘭 (ひさおじゅうらん) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 11 018 caractères · 23 écrans
鶴代はパアティ・ドレスの裾が浮きあがるのを手でなだめながら、ぼんやり考えこんでいた。
「ホテルへ帰るまでに話をつけてしまおう。五日前、ウイルソン号が往航で横浜へ入った。ミイが船で仕事をしていると、小原の野郎がやってきて、ユウにひと目逢わしてくれと、こういうだしぬけな話なんだ。逢わせるも逢わせないも、ホテルのデスクで働いているから、行って勝手に逢ったらいいだろうといってやった。すると小原の野郎が、それが出来ないから頼むんだ。アメリカ三界でさんざ悪事を働きながら、戦争に負けたのをいい汐に大きな面をして内地へ帰るやつがあるが、ミイにはそういうことは出来ない。ミイのこの足で日本の土はただの一歩も踏むまいと誓いを立てている。戦争がはじまると、所在の悪因縁を絶ち切って、なにもかにもさらりとやめ、田舎へひっこんで鬚剃の石鹸溶しでコオフィを飲むような実誼な暮しをし、この世の欲という欲はみななくなったつもりでいたが、肉親のオブセッション(執着)は手のつけられないもので、あれをひと目見たいと思うと、もう矢も楯もない。それだけの一本槍でこうしてはるばるやってきた。ほかの目あてはなにもない。