Classiques japonais avec furigana
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「しんりしけん」じょ
心理試験
小酒井 不木
Lisez 心理試験 (「しんりしけん」じょ) de 小酒井 不木 (こざかいふぼく) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 96 338 caractères · 197 écrans
二時間!三時間! やっとカルモチンの力で眠りにつき、眼のさめた時は、秋の日光が戸のすき間から洩れていた。いつもならばこの光りをどんなに愛したか知れない。それだのに今日は、その光りが一種の恐ろしさを与えた。そうして頭は、昨日からのことで一ぱいになった。
彼はしみじみ自分の罪を後悔した。けれども今はもう後悔も及ばなかった。それかといって、どうしてよいか判断がつかなかった。
愚図々々しているうちに正午近くなった。彼はやっと起き上って昼めしをすまし、さて妙子との約束の時間が迫っても、何となく気が進まなかった。
けれども、妙子には心配させたくなかった。で、とうとう重たい足を引摺るようにして、家を出たのだが、幸いにして、恐れていた探偵の姿はそのあたりに見とめられなかった。
半時間ほど電車に乗って目的地で降りたときは、さすがに恋人にあう嬉しさが勝って、重たい気分の中に一道の明るさが過った。
が、恋人の止宿している家の二三軒手前まで行くと、彼は思わずぎょッとして立ちすくんだ。丁度その当の家から、あの、まごう方なき探偵が、五六歳の子供をつれて出て来たからである。