Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
いかりのむし
怒りの虫
豊島 与志雄
Lisez 怒りの虫 (いかりのむし) de 豊島 与志雄 (とよしまよしお) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 11 457 caractères · 24 écrans
≪俺はまったくどうかしてるようだ。なぜ彼女をやさしくいたわってやれないのか。自分自身をやさしくいたわってやれないのか。これはまさしく肝臓のせいだ。肝臓がどこか悪いのだ。肝臓の悪い肉体なんか、ちきしょう、打っちゃってしまえ。≫
木山は不快な気分に陥っていった。女中が風呂のことを聞きに来たが、彼は一言で断った。
由美子ももう言葉少なになり、へんに打ち沈んでいた。
「今日は、これで帰ることにしましょうか。ちょっと、用もありますから。」
「そうですね。僕も、もうちょっと飲んでから、そうだ、出かけることにしよう。」
あやふやな話のまま、自動車を呼んで、由美子は先に帰っていった。
「二三日のうち、またお目にかかれますかしら。」
「ええ、いつでも、明日でもよろしい。お電話下さい。」
「こんどは、のんびりとお目にかかりましょうね。」
彼女の最後の言葉を、木山は炬燵にもぐり込んで反芻してみた。
≪のんびりと、ゆったりと、たのしく……初めのうちはそうだったが、どうして今日のようなことになったのか。彼女の態度も悪いが、原因は俺にもあるらしい。肝臓だ。肝臓が悪いんだ。≫
彼は他にちょっと廻ろうかと思いついたが、疲労を覚えたし、酔ってもいたので、やめてしまい、改めて、芸者を二人呼んで酒を飲み続けた。