Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
かいとうおう
怪塔王
海野 十三
Lisez 怪塔王 (かいとうおう) de 海野 十三 (うんのじゅうざ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 167 635 caractères · 337 écrans
「ど、どうしたんです、塩田大尉」
大尉はなにごとに気をいらだたせているのでしょうか。
「おお一彦君、ちょっとここへおいで」
大尉はこのとき、われにかえったように目をぱちぱちさせて、一彦をよびました。
「はい、な、なんですか」
「これをよんでごらん」
といって、大尉はさっきから何か書きこんでいた手帳を、一彦の方へさしだしました。
一彦がその手帳をうけとって、大尉の走書をよんでみますと、次のようなことが書いてあります。
“ああ、ああ、うるさい。わしは研究中だ。誰がきても会わんぞ。今日はだめだめ。帰ってくれ”
それから、一行おいてその次に、また書きつけてある文句がありました。それは、
“ああ、ああ、うるさい。わしは研究中だ。誰がきても会わんぞ。今日はだめだめ。帰ってくれ”
という文句です。前の文句も後の文句も全く同じことが書いてあります。
「塩田大尉は変だなあ、同じことを二度も書いてありますよ。気分でも悪いのですか」
と一彦がききますと大尉は首をふり、
「体もなにも変りはないよ。変なのは、この扉のうちで返事をした博士の言葉が、いつも同じ文句だということだ。まるでゴム判をおしたように、“ああ、ああ、うるさい”などと、同じことをいっているのだ」