Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
きょうふのくちぶえ
恐怖の口笛
海野 十三
Lisez 恐怖の口笛 (きょうふのくちぶえ) de 海野 十三 (うんのじゅうざ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 60 713 caractères · 122 écrans
婦人たちのためには、セロファンで作った透明な袋があって、これを頭から被ってやれば、髪は湯に濡れずに済んだ。
二人はゴトゴトと音をさせながら、着物を脱いだ。
「お姉さま」と千鳥が隣室から呼んだ。
「なーに、千いちゃん」
「あたし、何だか怖いわ。だってあまり静かなんですもの」
「おかしな人ネ。静かでいい気持じゃないの」
そういってジュリアは奥に入ると、シャーッと白い噴泉を真白な裸身に浴びた。
「あの――お姉さま」と千鳥がトントンと間の板壁を叩いた。
「お姉さまが黙っていると、なんだか、独ぽっちでいるようで怖いのよ。あたし、お姉さまのところへ入っていってはいけないこと?」
「あらいやだ。まあ早くお洗いなさいよ。――そう、いいことがあるわ。じゃあ、あたしがここで歌を唄ってあげるわ。世話の焼ける人ネ」
そういってジュリアは千鳥のために、美しい口笛を吹きならしたのであった。その歌はいわずと知れた彼女の十八番の「赤い苺の実」の歌だった。
千鳥もそれに力を得たか、騒ぐのをやめてシャーッと噴泉の栓をひねって、しなやかに伸びた四肢を洗いはじめた。
それから何分のちのことだったかよく分らないが、この噴泉浴室の中から、突如として魂消るような若い女の悲鳴が聞えた。