Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
あくまのかお
悪魔の顔
野村 胡堂
Lisez 悪魔の顔 (あくまのかお) de 野村 胡堂 (のむらこどう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 14 677 caractères · 29 écrans
「――で、御主人はどうなされたのです、自殺なんて事は考えられないが」
「其処だよ、こんな模範的な楽天家が、自殺などを企てよう筈は無い、それに、ツイ一時間前まで、あの通り元気だったのだから」
「で――?」
「僕は他殺では無いかと思う――、手当を加え乍ら此辺を見ると、半分開けた小卓の抽斗に、チョコレートの箱がある――そのチョコレートがどうも臭いんだ」
「…………」
「夫人に聞くと、一向知らなかったと言われる、糖尿病患者は、ヒドく甘い物を欲しがるから、これは多分、夫人にも隠して、時々そっと摘んで居たものであろうと思う、今晩も寝室へ入ると直ぐそれを二つ三つやったらしいが、その中に亜砒酸が入って居たからたまらない――」
「誰が、何うして入れたんです」
「それは私にもわからない、今夫人の承諾を得て電話を掛けたから、やがて係官が来て調べてくれるだろう。私は唯御主人の症状が亜砒酸中毒で、抽斗の中のチョコレートは三つだけ無くなって居るが、調べて見ると上側のチョコレートの銀紙は全部包み直したもので、その一つ一つへ多量の亜砒酸が入って居ることだけを発見したに過ぎない。亜砒酸と何うして解ったと言うのか、それはわけは無い、検出の設備の無い時は、疑わしい物を炭火に投り込んだだけでも宜い、亜砒酸が入って居ると蒜の匂いがする――」