Classiques japonais avec furigana
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あいけいでん
愛卿伝
田中 貢太郎
Lisez 愛卿伝 (あいけいでん) de 田中 貢太郎 (たなかこうたろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 6 745 caractères · 14 écrans
、功名の期を逸しては、亡くなられたお父様に対しても不孝になります、お母様のお世話は及ばずながら私がいたします、ただ、お母様はお年を召されておりますうえに、御病身でございますから、それだけはお忘れにならないように」
趙は愛卿に激励せられて、意を決して上京することにした。そこで旅装を調え、日を期して出発することになり、中堂に酒を置いて、母親と愛卿の三人で別れの觴をあげた。
その酒が三まわりした時であった。愛卿は趙に向って言った。
「お母様の御健康をお祝しになっては、いかがでございます」
趙はいわれるままに觴を母親の前へ捧げた。
愛卿は立って歌った。それは斉天楽の調べに合わせて作った自作の歌であった。
恩情功名を把りて誤らず
離筵また金縷を歌う
白髪の慈親
紅顔の幼婦
君去らば誰あって主たらん
流年幾許ぞ
況んや悶々愁々
風々雨々
鳳拆け鸞分る
未だ知らず何れの日にか更に相聚らん
君が再三分付するを蒙り
堂前に向って侍奉す
辛苦を辞するを休め
官誥花を蟠し
宮袍錦を製す
妻を封じ母を拝するを待たんことを要す
君須らく聴取すべし
怕る日西山に薄って愁阻を生じ易きことを
早く回程を促して
綵衣相対して舞わん