Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
あいしょへき
愛書癖
辰野 隆
Lisez 愛書癖 (あいしょへき) de 辰野 隆 (たつのゆたか) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 11 404 caractères · 23 écrans
罕に読んでも直ぐに忘れて了うから、読まぬ以前よりも賢くはならない」なんて書いてある。
斯んな愛書狂が更らに一歩進むと、変体になって来る、一例を挙げれば、誤植を尊重する癖がそれである。十八世紀末のフランスの文学者ポンス・ド・ヴェルダンの作と伝えられている四行詩に
実に本書こそ絶好の版なれ
その故は十五、十六の頁に
二箇所の誤植あればなり
是は悪しき版にはなき事なり。
というのがある。誤植尊重癖の中で、一寸変わっているのは、聖書の誤植を有難がる連中で、彼等の最も愛好するのは、一五九〇年版と一六三一年版と一七一七年版である。
一五九〇年の聖書は、ブルガータと呼ぶもので、これは法皇シキスト五世の監輯にかかるものであるが、法王自ら校正したにも不拘、非常に誤植が多かった。法王は癇癪の持って行きどころがなく、其の聖書の巻尾に「若し信徒にして本聖典の誤植を指摘する者は破門せらる可し」という威し文句を附け加えたが、却って世間の物笑いの種になった。法王は後に此の版を廃棄したが、唯数冊が厄を逃れて世の好事家を悦ばせる事になった。後世此の聖書が目の玉の飛び出るような値で売買されたそうである。