Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

りゃくだつせられたるおとこ

掠奪せられたる男

豊島 与志雄

Lisez 掠奪せられたる男 (りゃくだつせられたるおとこ) de 豊島 与志雄 (とよしまよしお) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 23 398 caractères · 48 écrans

Aozora Bunko

おい姐さん萬歳………や奥さん萬歳をやるんだ。立たねえか。」

そう云って彼は立ちかけたが、また椅子の上によろめいてしまった。

そのうちに女中が麦酒を二本彼等の卓子の上に持って来た。すると一人の男が煙草に火をつけながら低く囁いた。

「人を犬と同じにしてやがる!」

その間に秀子は皿のコール・ビーフをそっくり床にあけてしまった。小犬は尾を振りながら舐めまわした。

「犬だって人間だって同じですわ。」と秀子は落ち着き払って答えた。「私なんか家の猫と一緒に寝るんですもの。」

「そうだ!」と角刈の男は立ち上った。「犬も猫も人間も同じだ。奥さんはさすがうめえことを云う。わしらだって、なあに、今に野良犬と一緒に寝て見せますぜ。女が無けりゃあ野良犬と寝るんだ。男が無けりゃあ猫と寝るんだ。奥さん万歳!――おい何を愚図愚図してるんだ。麦酒をつがねえか。」そう云って彼は女中を怒鳴りつけた。

その間に秀子は勘定をすまして、山田をつれてふいと外に飛び出した。

「おほほ、面白い人ね。女が無ければ野良犬と寝るし、男が無ければ猫と寝るんだって。」

そして彼女はヒステリックに笑い出した。然し山田が驚いて見返った時には、彼女はもういつもの晴れやかな顔に返っていた。