Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

ばんしゅうへいや

播州平野

宮本 百合子

Lisez 播州平野 (ばんしゅうへいや) de 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 106 683 caractères · 214 écrans

Aozora Bunko

「大丈夫よ、この位」

「ここまで来れば、三分の一は来よりましたよ」

しばらく進んで、来るときも通った切通しにかかったとき、縫子は、

「もうあと四十分ばかりでありますのう」

と云った。

「一足一足、歩くのって、何て手間のかかることだろう!」

一足の幅の小ささと道のりの長さとを、ひろ子は苦しく対照して感じるのであった。同じ道を往きに通ったとき、ひろ子は一つ一つとこまかに周囲を眺め、自分たちの歩いている新道の、無慈悲な直線がその左右に展開している生活破壊に目をとめた。今、同じ道の上を逆行してゆくひろ子に、近い田畑、飯場、つらなり重った西国の山々は、まるで一様の緑色にとけ流れて感じられた。ひたすら歩いているひろ子の足は、思う三分の一もはかどらないのに、正面にすわった眼の左右を、遠近の景色は青く流れて、うしろへ、うしろへと速く通過してゆく感じなのであった。

部落の入りかかりの小山の頂上に、多賀さんという社がある。その石段わきの崖が、この間の大雨と出水とで、大きな地すべりをおこしていた。部落の男の子たちが、そこへかたまって、サンダワラを尻の下に敷いて、ウォータ・シュートのように辷りっこをしている。