Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
ばんしゅうへいや
播州平野
宮本 百合子
Lisez 播州平野 (ばんしゅうへいや) de 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 106 683 caractères · 214 écrans
けれどもこの頃では、三人の様子が変った。何とはなしに絶えず気を配り、敏捷に動き、夜になってから、重いリアカーを父子づれで杉の木の闇へ曳きこんだりすることが多くなった。それにいくらかふれるように、
「ゆうべはおそくまで御精が出たのね」
流しのところで小枝が、そう云っても、
「はあ。なんだかしんねえが、はア……」
おとめはあいまいに受け流したまま、いそいで井戸ばたの方へ去った。
これらの、小さいけれども意味深い一つ一つの徴候が、ひろ子の心に感銘を与えつつ重ねられて行った。
富井の一家のいる村は、市に併合されて町になってから、まだ間のない開墾村であった。明治政府が、大久保利通時代の開発事業の一つとして、何百町歩かの草地を開墾し、遠くの湖水から灌漑用の疏水を引いた。その事業に賛成して、町の資産家たちは「社」を組織して、資金を出した。開墾が出来たとき、「社」の連中は出資額に応じて、田地を分割した。農民は維新で疲弊した東北地方のあちらこちらから移住して来て、初めからこれらの農民の生活は小作として出発された。時代が移っても、小作が多くて、田地もちの少い村であることに変りはなくて、今日まで来たのである。