Classiques japonais avec furigana
ja-reading.com
Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
そうしゅ
操守
豊島 与志雄
Lisez 操守 (そうしゅ) de 豊島 与志雄 (とよしまよしお) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 9 418 caractères · 20 écrans
さらさらと、笹の葉の音がすると、寒い……。
岡野はしきりに杯を重ねたが、酒の落着き工合が悪くて、酔わなかった。
「君は……、」口籠って、おずおずとした眼付で、「君は、いつまでこんなことをしていて……。」
「でも、呑気でいいのよ。」
上の空の調子で受けて、急に、彼女は真面目になった。
「そのうちに、看板を借りようと思ってるのよ。」
そして、丸抱えで出てるのと自前で出るのとの違いを、商売の自由さの点や、収入の関係など、こまかな数字まで交えて、話しだした。
「それまでには、あなたこそ、あっちの方、早くきりをおつけなさいな。」
「きりをつけたら、どうする……。」
「どうもしないけれど……苦しまないだけでも、いいじゃないの。」
「…………」
彼の身内が震えるのが、彼女の眼にもついた。だが、彼女は踏みこたえた。そして踏みこたえる努力に、自分でもびっくりした。
「きりをつけるよ。立派につけてみせる。」と岡野は云っていた。「僕はそれを誓う。それだけが、僕自身を救う道だ。そして、本当に君に近寄ることになるんだから……。たとい……。」
「いいのよ、もう、そんなこと……。その話、よすの。