Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

ほうろう

放浪

織田 作之助

Lisez 放浪 (ほうろう) de 織田 作之助 (おださくのすけ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 23 614 caractères · 47 écrans

Aozora Bunko

千日前は朝で、活動小屋の石だたみが未だ濡れていた。きょろ/\しながら活動写真の絵看板を見上げて歩いた。首筋が痛くなった。道頓堀の方へ渡るゴーストップで駐在さんにきびしい注意をうけた。道頓堀から戎橋を渡り心斎橋筋を歩いた。一軒々々飾窓を覗きまわったので疲れ、ひきかえして戎橋の上で佇んでいると、橋の下を水上警察のモータボートが走って行った。後から下肥を積んだ船が通った。ふと六貫村のことが聯想され、金造の声がきこえた。わりゃ、伊勢乞食やぞ、杭(食い)にかゝったらなんぼでも離れくさらん。にわかに空腹を感じて、出雲屋へ行こうと歩き出したが方角が分らなかった。人に訊くにも誰に訊いて良いか見当つかず、何となく心細い気持になった。中座の前で浮かぬ顔をして絵看板を見上げていると、活動の半額券を買わんかと男が寄って来た。半額券を買うとは何の事か訳が知れなかったから、答えるすべもなかったが、之倖いと、ちょっくら物を訊ねますが、出雲屋は。この向いやと男は怒った様な調子でいった。振り向くと、なるほど看板が掛っている。が、そこは順平に連れてもらった店と違うようだ。出雲屋が何軒もあるとは思えなかったから、狐につまゝれたと思った。