Classiques japonais avec furigana
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せいだんじゅうにそう
政談十二社
泉 鏡花
Lisez 政談十二社 (せいだんじゅうにそう) de 泉 鏡花 (いずみきょうか) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 24 626 caractères · 48 écrans
それでもあの爺の、むかしむかしを存じておりますれば、劫経た私どもでさえ、向面へ廻しちゃあ気味の悪い、人間には籍のないような爺、目を塞いで逃げますまでも、強いことなんぞ謂われたものではございませんが、そこはあの女は近頃こちらへ参りましたなり、破風口から、=無事か=の一件なんざ、夢にも知りませず、また沢井様などでも誰もそんなことは存じません。
串戯にも、つけまわしている様子を、そんな事でも聞かせましたら、夜が寝られぬほど心持を悪くするだろうと思いますから、私もうっかりしゃべりませんでございますから、あの女はただ汚い変な乞食、親仁、あてにならぬ卜者を、愚痴無智の者が獣を拝む位な信心をしているとばかり承知をいたしておりましたので、
(不可ませんよ、不可ませんよ、)といっても、ぬッとしてクンクン。
(お前はうるさいね、)と手にしていた針の尖、指環に耳を突立てながら、ちょいと鼻頭を突いたそうでございます、はい。」
といって婆さんは更まった。
十四
「洋犬の妾になるだろうと謂われるほど、その緋の袴でなぶられるのを汚わしがっていた、処女気で、思切ったことをしたもので、それで胸がすっきりしたといつか私に話しましたっけ。