Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
しん・へいけものがたり
新・平家物語
吉川 英治
Lisez 新・平家物語 (しん・へいけものがたり) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 123 012 caractères · 245 écrans
『そうか。和殿の眼も、あれと見たか。――この春、諸国の牧から上って来た四、五十頭のうちでも、まず、あの青毛の四歳駒に及ぶ逸駿はない。こう見ていても、ほれぼれする』
源ノ渡は、大きな発見でもしたように、くり返していっていた。――さっきから、馬場の埓内へ、眼もはなたずに。
この馬囲いには、たくさんな若駒が、つながれていた。
『乗りたいな。無性に、乗りたくなる。――乗り味のよさが思われてくるのだ。堪らない名馬ではある。あの後脚からさんずにかけての、体づくりといったらない』
果ては、ひとり言にいう。
ふたりは、埓の外の、大きな桜の木の根もとに、ひざを抱え合っていた。――が、もひとりの、佐藤義清のほうは、かれほどな馬好きでないらしい。返辞は、微笑だけだった。
『義清。――和殿は、そんな気がしてこないか』
『……とは、どういう?』
『加茂の晴れの日に、あの青毛の背で、勝ち鞭をあげ、満場の凱歌につつまれたらと』
『思わぬなあ。……そんなことは』
『思わない?』
『名馬とわかれば、自分には、なお縁がないと、思うだけだ。馬がよくても、騎乗が悪くてはの』
『それや、謙譲というよりは、虚偽に聞こえる。