Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
にいづまのしゅき
新妻の手記
豊島 与志雄
Lisez 新妻の手記 (にいづまのしゅき) de 豊島 与志雄 (とよしまよしお) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 10 807 caractères · 22 écrans
その時貰った三千円を、私は母へ差出した。
「まあそれは、よかったわねえ。ほんとによかったよ。これからも勉強なさい。いつ出ますか、その雑誌は。出たら二冊貰って下さいよ。一冊はあなた、一冊はわたしが頂きますから。」
母が喜んでるのは、雑誌のことだった。原稿料の方については、貯金にでもしておくんですね、と無雑作に言った。
ところが、その後、私は銀座に出たついでに、原稿料で、母へ羊羹を一折買い、吉川のために上等の絹靴下を三足買った。羊羹については、母は何とも言わず、上等の方のお茶をいれて、私と一緒に食べた。食べながら、靴下の方をたしなめた。このような靴下は上等すぎてすぐにいたむから、今後買う時は、わたしに相談なさい、といつもの調子なのである。つまり、お菓子をたべたりお茶を飲んだりするのは、友だちとの交際と同じで、私の自由だが、実用的な品物を買うのは、母の管轄だというのであろう。
そのようなこと、私にはおかしかったが、たどたどしい針仕事などをしながら、なにかしら物思いをしていると、次第に、大変なことを発見してきたのである。
結婚生活というものは、自分の家庭を持つことであり、その家庭の中で主婦としての地位に就くことである。