Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
しんたからじま
新宝島
江戸川 乱歩
Lisez 新宝島 (しんたからじま) de 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 99 590 caractères · 197 écrans
風のない時には、蒸気機関ではしる、補助機関つきの帆船なのでしょう。
「ヤア、すてき、トラファルガルの海戦の絵にあるような船だねえ」
「ウン、ほんとだ。いつか見た商船学校の練習船もこんな形だったぜ」
「ワア、ごらんよ、ごらんよ。恐しい怪物がいるよ」
「どこに? どこに?」
「舳だよ。舳のかざりだよ」
いかにも、その帆船の舳には、人間とも動物ともわからない、奇妙な姿の彫りものがついているのです。頭に角があって、目がまん丸で、口は耳までさけて、そのくせ人間のような姿をした、怪物の半身像です。
三人はその不思議な彫刻にすっかり夢中になって、いつまでもそこに立止っていましたが、すると、一人の水夫がそばへよって来て、にこにこしながら、少年たちに話しかけるのでした。
「あれかい? あれはこの船のマスコットだよ。あいつが、ああやって目玉をむいている間は、この船は決して沈むようなことはないのさ」
縞模様のある薄いシャツに白ズボンをはいた、三十四五歳のやさしい顔の水夫でした。
「じゃ、小父さんこの船の人かい」
「ウン、こう見えても、小父さんはこの船の水夫長なんだぜ。この船のことなら、船長よりもよく知っているんだ」