Classiques japonais avec furigana
ja-reading.com
Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
しんぱん ほうろうき
新版 放浪記
林 芙美子
Lisez 新版 放浪記 (しんぱん ほうろうき) de 林 芙美子 (はやしふみこ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 247 330 caractères · 497 écrans
「いいえ」
「生れは何処だ?」
「丹波の山の中です」
「ほう、丹波たア何処だい?」
さア、私も知らない。黙って煮込場を出て行く。まず、一カ月がせいぜいと云った勤め場所なり。
夜、女中部屋へ落ちついたのが二時すぎ。私は呆んやりしてしまう。汚れた箱枕をあてがわれて、それに生がわきの手拭をあてて横になる。女達は、寝ながら賑やかに正月のやりくり話をしている。
どの男から何をせしめて、この男から何を工面してもらって、ああ、こんなひとたちにも男のひとがいるのかと妙な気がして来る。お芳さんは今日は子供を連れて稲毛へ行ったかしら……。私はここにいられるだけいて、その上で、多摩川の野村さんのところへお嫁に行こうかと思う。考えてみたところで、あそこよりほかに行く当もない。
(十二月×日)
ヨシツネさんが話があると云う。なんの話かと、ヨシツネさんについて、朝の街を歩く。
泥んこに掘りかえされた駒形の通りから、ぶらぶらと公園の方へ行く。六区の中の旗の行列。立ちんぼうがぶらついているひょうたん池のところまで来ると、ヨシツネさんは、紙に包んだ薄皮まんじゅうを出して三つもくれた。
「お前いくつだ」