Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
しんぱん ほうろうき
新版 放浪記
林 芙美子
Lisez 新版 放浪記 (しんぱん ほうろうき) de 林 芙美子 (はやしふみこ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 247 330 caractères · 497 écrans
夕方になると、シャベルを持った女や、空のモッコをぶらさげた女の群が、三々五々しゃべくりながら長屋へ帰って行った。
流行歌のおいとこそうだよの唄が流行っていた。
私の三銭の小遣いは双児美人の豆本とか、氷饅頭のようなもので消えていた。――間もなく私は小学校へ行くかわりに、須崎町の粟おこし工場に、日給二十三銭で通った。その頃、笊をさげて買いに行っていた米が、たしか十八銭だったと覚えている。夜は近所の貸本屋から、腕の喜三郎や横紙破りの福島正則、不如帰、なさぬ仲、渦巻などを借りて読んだ。そうした物語の中から何を教ったのだろうか? メデタシ、メデタシの好きな、虫のいい空想と、ヒロイズムとセンチメンタリズムが、海綿のような私の頭をひたしてしまった。私の周囲は朝から晩まで金の話である。私の唯一の理想は、女成金になりたいと云う事だった。雨が何日も降り続いて、父の借りた荷車が雨にさらされると、朝も晩も、かぼちゃ飯で、茶碗を持つのがほんとうに淋しかった。
この木賃宿には、通称シンケイ(神経)と呼んでいる、坑夫上りの狂人が居て、このひとはダイナマイトで飛ばされて馬鹿になった人だと宿の人が云っていた。