Classiques japonais avec furigana
ja-reading.com
Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
ふたばていよだん
新編 思い出す人々
内田 魯庵
Lisez 新編 思い出す人々 (ふたばていよだん) de 内田 魯庵 (うちだろあん) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 215 401 caractères · 427 écrans
一体行儀の好い男で、あぐらを掻くッてな事は殆んどなかった。いよいよ坐り草臥びれると能く立膝をした。あぐらをかくのは田舎者である、通人的でないと思っていたのだろう。
それが皮切で、それから三日目、四日目、時としては続いて毎日来た。来れば必ず朝から晩まで話し込んでいた。が、取留めた格別な咄もそれほどの用事もないのにどうしてこう頻繁に来るのか実は解らなかったが、一と月ばかり経ってから漸と用事が解った。その頃村山龍平の『国会新聞』てのがあって、幸田露伴と石橋忍月とが文芸部を担任していたが、仔細あって忍月が退社するので、(あるいは既に退社していたのか、ドッチだか忘れてしまったが、)その後任として私を物色して、村山の内意を受けて私の人物見届け役に来たのだそうだ。その時分緑雨は『国会新聞』の客員という資格で、村山の秘書というような関係であったらしく、『国会新聞』の機微に通じていて、編輯部内の内情やら村山の人物、新聞の経営方針などを来る度毎に精しく話して聞かせた。こっちから訊きもしないのに何故こんな内幕咄をするのか解らなかったが、一と月ばかり経って公然入社の交渉を受けた時初めて思い当った。