Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

かえるのゴムぐつ

新編風の又三郎

宮沢 賢治

Lisez 新編風の又三郎 (かえるのゴムぐつ) de Miyazawa Kenji (宮沢 賢治) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 41 031 caractères · 84 écrans

Aozora Bunko

「母、こう云にしてガアガアど聞えるものぁ何だべ。」

「西根山の滝の音さ。」お母さんは豆の根の土をばたばた落しながら云いました。二人は西根山の方を見ました。けれどもそこから滝の音が聞えて来るとはどうも思われませんでした。

お母さんが向うへ行って今度はおばあさんが来ました。

「ばさん。こう云にしてガアガアコーコーど鳴るものぁ何だべ。」

おばあさんはやれやれと腰をのばして、手の甲で額を一寸こすりながら、二人の方を見て云いました。

「天の邪鬼の小便の音さ。」

二人は変な顔をしながら黙ってしばらくその音を呼び寄せて聞いていましたが、俄かに善コがびっくりする位叫びました。

「ほう、天の邪鬼の小便ぁ永ぃな。」

そこで嘉ッコが飛びあがって笑っておばあさんの所に走って行っていいました。

「アッハッハ、ばさん。天の邪鬼の小便ぁたまげだ永ぃな。」

「永ぃてさ、天の邪鬼ぁいっつも小便、垂れ通しさ。」とおばあさんはすまして云いながら又豆を抜きました。嘉ッコは呆れてぼんやりとむしろに座りました。

お日さまはうすい白雲にはいり、黒い鳥が高く高く環をつくっています。その雲のこっち、豆の畑の向うを、鼠色の服を着て、鳥打をかぶったせいのむやみに高い男が、なにかたくさん肩にかついで大股に歩いて行きます。