Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
しんしゃくしょこくばなし
新釈諸国噺
Lisez 新釈諸国噺 (しんしゃくしょこくばなし) de Dazai Osamu (太宰 治) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 93 562 caractères · 179 écrans
た、途端に、
「姉さん! こわい!」と妹は姉にしがみつき、
「な、なに?」と姉はうろたえて妹に問えば妹は夕闇の谷底を指差し、見れば谷底は里人の墓地、いましも里の仏を火葬のさいちゅう、人焼く煙は異様に黒く、耳をすませば、ぱちぱちはぜる気味悪い音も聞えて、一陣の風はただならぬ匂いを吹き送り、さすがの女賊たちも全身鳥肌立って、固く抱き合い、姉は思わずお念仏を称え、人の末は皆このように焼かれるのだ、着物も何もはかないものだとふっと人の世の無常を観じて、わが心の恐しさに今更ながら身震いして、とかくこの一反の絹のためさもしい考えを起すのだ、何も要らぬと手に持っている反物を谷底の煙めがけて投げ込めば、妹もすぐに投げ込み、わっと泣き出して、
「姉さん、ごめん、あたしは悪い子よ。あたしは、姉さんをたったいままで殺そうと思っていたの。姉さん! あたしだって、もう十六よ。綺麗な着物を欲しいのよ。でも、あたしはこんな不器量な子だから、お洒落をすると笑われるかと思って、わざと男の子みたいな事ばかり言っていたのよ。ごめんね。姉さん、あたしはこのお正月に晴衣が一枚ほしくて、あたしの絹を紅梅に染めて、そうして姉さんの絹を裏地にしようと思って、姉さん、あたしはいけない子よ、姉さんを刀で突いてそうしてお母さんには、姉さんが旅人に殺されたと申し上げる