Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

りょしゅう

旅愁

横光 利一

Lisez 旅愁 (りょしゅう) de 横光 利一 (よこみつりいち) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 576 941 caractères · 1138 écrans

Aozora Bunko

「あら、だって、久慈さんあんなに淋しそうなこと仰言ったじゃないの。よしみだなんて――。」

頬を染めて少し早口で云う千鶴子の振り返った眼に、久慈はまだ揺らぐ心の閃めきを覗きとった歓びを感じたが、それも過ぎゆく人の視線の美しさかもしれぬと、また追いゆく心を沈めるのだった。

「千鶴子さんは、僕をこんなにしたのは自分の責任だと思ってるんじゃないかな。しかし、それならそれは間違いだよ。それや、君と僕とがマルセーユで別れてから君にとった僕の態度は、船の中とはお話にならぬ不親切さで、一度お詫びをしなくちゃならんと思っているんだけれども、僕のような青年が田舎の日本からぽッとパリへ出て来ちゃ、当分は頭がいやにくるくるするんだよ。実際、僕はしばらく日本のことなんか考える暇がなかったのさ。そこへ君がまた顕れたのだから、逆さになってる僕の足ばかりが君の顔に衝ったんだ。何も僕は弁解の要を感じるわけではないが、しかし、あれほど君と親密だったのにこんなになっちゃ、たしかに僕の方が君をそんなにしたんだからな。君が僕をこんなにしたんじゃないんだよ。」

「ほんとにあのころは、あなた親切にして下すったわ。