Classiques japonais avec furigana
ja-reading.com
Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
ひはかがやけり
日は輝けり
宮本 百合子
Lisez 日は輝けり (ひはかがやけり) de 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 76 445 caractères · 152 écrans
が、起き立ての子供のように、意識の統一のつかない彼は、ぼんやりとしていると、一人の若い者が裾の方に来てお辞儀をした。半分目を瞑って、後頭部の鈍痛を味うように感じていた彼は、
「誰れだ?」
とはっきり云ったつもりで声をかけた。けれども、浩の耳には、そち、こちに散らばっている一言一言を拾い集めて云ったように、
「だ、れ、だ?」とほか聞えなかった。情けない心持が、サアッと体中に流れた。
「お父さん? 工合はどんなです? 頭が痛みますか?」
「お父さん? ああ浩、お前だったかい!」
どんよりしていた孝之進の顔が一時、明るくなって、またもとの陰気さに戻った。大笑いになりそうな嬉しさを感じて擡げた頭を、またもとの通り枕に落しながら、孝之進は、
「帰れ帰れ!」
と云いすてて、寝がえりを打った。お咲の詰問するような眼差しが鋭く浩を射た。彼は、妙に縺れ合って、どれが、どの色とも分らない感情が込み上げて来るのを感じた。恥かしいのでも、恐ろしいのでもない。まして憎らしいのではないけれども、心の平調が乱れた。落着きが、一時自分から去ってしまったような気がした。涙ぐみながら、だまって坐っていた彼は、やがて「お大切になさい」