Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

にちげつさま

日月様

坂口 安吾

Lisez 日月様 (にちげつさま) de Sakaguchi Ango (坂口 安吾) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 11 162 caractères · 23 écrans

Aozora Bunko

デマの結果が、こういう珍妙な事実になって現われようとは。

「麻薬って、君、モヒのことかい」

「そうです。イエス。エッヘッヘ」

彼は又、頭をかいた。クスリと笑いつづけている彼の目に、妙に深々とした愛情がこもっていた。

「私自身は、これを用いておりませんが、よく知っているんでございます。中毒して入院する。入院中もぬけだして、ちょッと、用いにおいでになるもんですなア。骨身をけずられるようだてえ話を、マア、私もチョイ/\耳にしておりますんで、先生なんざ、愚連隊というものじゃなし、仲間のレンラクもなく、お困りだろうと、エッヘッヘ。そうなんでございます。この精神病院なぞと申しまして、鉄の格子に、扉に錠など物々しくやっておりますが、私共の方では、お茶の子なんでございます。みんなレンラクがありまして、ワケのないことでござんすよ。鉄格子から注射器と薬を差入れてやりゃ、なんのこともありませんや。愚連隊の中毒患者は、病院の中でいかにも神妙に、みんな用いておりますんで。エッヘッヘ。文明でござんす」

「へえ。文明なもんだねえ」

と、私もまったく感服した。そして彼の厚意に、まことに極みなく清らかなものを感じて、ホロリとするほど心を打たれたが、それだけに、デマにすぎない実情を事をわけて説明するのに、甚しく心苦しい思いであった。