Classiques japonais avec furigana
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にほんのでんせつ
日本の伝説
柳田 国男
Lisez 日本の伝説 (にほんのでんせつ) de 柳田 国男 (やなぎたくにお) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 104 931 caractères · 207 écrans
丹波の独鈷抛山の観音さまは片目でありました。昔この山の頂上の観音岩の上で、観音が白い鳩の姿になって遊んでござるのを、麓の柿花村の岡村という家の先祖が、そうとは知らずに弓で射たところが、その箭がちょうど鳩の眼に中りました。血の滴りの跡をついて行くと、それがこの御堂の奥に来て、止まっていたので驚きました。それからこの家では子孫代々の者が眼を病み、たまたま兄が弓を射れば、必ず弟の眼に中るといって、永く弓矢のわざをやめていたそうであります。(口丹波口碑集。京都府南桑田郡稗田野村柿花)
羽後の男鹿半島では、北浦の山王様の神主竹内丹後の家に、先祖七代までの間、代々片目であったという伝説が残っています。この家の元祖竹内弥五郎は弓箭の達人でありました。八郎潟の主八郎権現が、冬になると戸賀の一の目潟に来て住もうとするのを、一つ目潟の姫神に頼まれて、寒風山の嶺に待ち伏せをして、射てその片眼を傷つけたということであります。そうすると八郎神は雲の中から、その箭を投げ返して弥五郎の眼にあたったともいい、またはその夜の夢に現れて、七代の間は眼を半分にすると告げたともいって、とにかくに弥五郎神主の子孫の家では、主人が必ずすがめであったそうです。