Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

ぎじんのすがた

日本の怪談

田中 貢太郎

Lisez 日本の怪談 (ぎじんのすがた) de 田中 貢太郎 (たなかこうたろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 56 030 caractères · 115 écrans

Aozora Bunko

残忍な内蔵助もこれには恐れてしまった。彼は物の怪を払わすために、他の寺からも数人の僧侶を招んで来て祈祷をさした。男の子が死んでから七日目の晩になった。僧侶は仏壇の前で祈祷をしていた。内蔵助とその妻は次の部屋で亡くなった男の子の話をしていた。妻の眼には涙があった。その隣には総領の小供のいる部屋があった。総領は十二三になっていた。

「南無阿弥陀仏」

と、云う声が総領の部屋で聞えた。夫婦は驚いてその部屋へ飛び込んで往った。総領の少年が部屋の真中へ坐って、腹へ短刀を突き立てて苦しんでいた。内蔵助は後から少年の短刀を持った手をぐっと掴んだ。

「なぜ、こんなことをしてくれた」

内蔵助は声を慄わして云った。妻も総領の前へ泣き倒れてしまった。

「元親公の御諚で検使が二人来て、詰腹切らされました」

少年は苦しそうに云って呼吸(いき)をついた。そして、落ち入ってしまった。

内蔵助の妻は、二人の小供を殺した悲しみのために、発狂したのかそれもその夜のうちに自殺してしまった。内蔵助には八人の小供があったが、皆その後で変死してしまって、一番末の男の子が一人残っていたが、それは長宗我部家の滅亡の時に、内蔵助と二人で日向の方へ逃げて往ったのであった。