Classiques japonais avec furigana
ja-reading.com
Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
あべいちぞく
日本の文学 3 森鴎外(二)
Lisez 日本の文学 3 森鴎外(二) (あべいちぞく) de Mori Ōgai (森 鴎外) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 68 545 caractères · 140 écrans
潮汲み女は言った。「いいえ。信者が多くて人気のいい土地ですが、国守の掟だからしかたがありません。もうあそこに」と言いさして、女は今来た道を指さした。「もうあそこに見えていますが、あの橋までおいでなさると高札が立っています。それにくわしく書いてあるそうですが、近ごろ悪い人買いがこの辺を立ち廻ります。それで旅人に宿を貸して足を留めさせたものにはお咎めがあります。あたり七軒巻添えになるそうです」
「それは困りますね。子供衆もおいでなさるし、もうそう遠くまでは行かれません。どうにかしようはありますまいか」
「そうですね。わたしの通う塩浜のあるあたりまで、あなた方がおいでなさると、夜になってしまいましょう。どうもそこらでいい所を見つけて、野宿をなさるよりほか、しかたがありますまい。わたしの思案では、あそこの橋の下にお休みなさるがいいでしょう。岸の石垣にぴったり寄せて、河原に大きい材木がたくさん立ててあります。荒川の上から流して来た材木です。昼間はその下で子供が遊んでいますが、奥の方には日もささず、暗くなっている所があります。そこなら風も通しますまい。わたしはこうして毎日通う塩浜の持ち主のところにいます。