Classiques japonais avec furigana
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あべいちぞく
日本の文学 3 森鴎外(二)
Lisez 日本の文学 3 森鴎外(二) (あべいちぞく) de Mori Ōgai (森 鴎外) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 68 545 caractères · 140 écrans
お父うさまにもお目にかかり、お母あさまをも島からお連れ申した上で、わたしをたすけに来ておくれ」
「でもわたしがいなくなったら、あなたをひどい目に逢わせましょう」厨子王が心には烙印をせられた、恐ろしい夢が浮ぶ。
「それはいじめるかも知れないがね、わたしは我慢して見せます。金で買った婢をあの人たちは殺しはしません。多分お前がいなくなったら、わたしを二人前働かせようとするでしょう。お前の教えてくれた木立ちの所で、わたしは柴をたくさん苅ります。六荷までは苅れないでも、四荷でも五荷でも苅りましょう。さあ、あそこまで降りて行って、籠や鎌をあそこに置いて、お前を麓へ送って上げよう」こう言って安寿は先に立って降りて行く。
厨子王はなんとも思い定めかねて、ぼんやりしてついて降りる。姉は今年十五になり、弟は十三になっているが、女は早くおとなびて、その上物に憑かれたように、聡く賢しくなっているので、厨子王は姉の詞にそむくことが出来ぬのである。
木立ちの所まで降りて、二人は籠と鎌とを落ち葉の上に置いた。姉は守本尊を取り出して、それを弟の手に渡した。「これは大事なお守だが、こんど逢うまでお前に預けます。