Classiques japonais avec furigana
ja-reading.com
Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
うつりが
日本の文学 8 田山花袋 岩野泡鳴 近松秋江
近松 秋江
Lisez 日本の文学 8 田山花袋 岩野泡鳴 近松秋江 (うつりが) de 近松 秋江 (ちかまつしゅうこう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 152 306 caractères · 300 écrans
私を一体何と思っているんだ。お前さんたちに、いつまでもいいようにされている子供じゃないんだぞ。東京でもうさんざっぱら塩を嘗めて来ている私だ。今までここの女に焦れていればこそ馬鹿にされ放題馬鹿になっていたが、こう見えても丹波や丹後の山の中から出て来た人間とは人が違うんだ」私は、自分ながら少し下品だと思ったが真暗な夜のことではあり、人の往来もない、深く入り込んだ路次の中とて、母子に聴かすよりも、もし男でも来ていたら、それに聴かすつもりで、そんなことを癇高い調子でいい続けた。そしてもし、男が来合わせているならそこへ顔を出せばちょうどいいと思った。
すると、母親は、いつもに似ず私の剣幕が凄まじいのと、近処隣りへ気を兼ねるので、いつもの不貞腐れをいい得ないで、私をそっと宥めるように、
「まあ、あんたはんもそんな大きい声をせんとおいとくれやす。あんたはんも身分のある方やおへんか。あんたはんの心は私にもようわかってますよって、あの娘が病気が好うなったらまた会わせます」
「病気が好くなったら会わせますって、もう好くなっているじゃありませんか」私も少し声を低くした。「私が、どんなに、あなた方二人の身のことを長い間思って上げているか、――決して恩に被せるのではないが――そのことを少し思ってみたなら、たとい今までのような商売をし