Classiques japonais avec furigana
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せっしょうせき
日本の諸国物語
楠山 正雄
Lisez 日本の諸国物語 (せっしょうせき) de 楠山 正雄 (くすやままさお) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 75 040 caractères · 158 écrans
」
といいました。けれども王子はうそだといって、なかなか聴いてくれませんので、百姓はしかたなしに、もらった赤い玉を出して、王子にやって、やっと放してもらいました。
王子がその玉をうちへ持って帰って、床の間に飾っておきますと、その晩、赤い玉が急に一人の美しい娘になりました。王子はその娘を自分のお嫁にもらいました。
そのお嫁さんは、毎日いろいろとめずらしいごちそうをこしらえて、王子に食べさせていました。そのうち王子はだんだんわがままをいうようになって、しまいにはお嫁さんをひどくしかりとばしたりしました。
するとお嫁さんも、とうとうがまんができなくなって、
「わたしはもうこれぎり生まれた国へ帰ってしまいます。もともとわたしはあなたのような人のお嫁になって、ばかにされるために生まれた女ではないのです。」
といって、おこって一人ずんずん小舟に乗って、日本の国へ逃げて行きました。そして摂津の難波の津まで来てそこに住みました。それが後に、阿加流姫の神という神さまにまつられました。
新羅の王子の天日矛は、このお嫁さんの後を追って、日本の国へ渡って来たのでした。けれども摂津国まで来ると、大国主命に止められて、陸へ上がることができないので、しばらくは海の上に住んでいました。