Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

にほんのせいしゅん

日本の青春

宮本 百合子

Lisez 日本の青春 (にほんのせいしゅん) de 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 2 484 caractères · 5 écrans

Aozora Bunko

まず第一に昔友達の安倍能成氏が院長をやっていることを彼流に大笑いしたにちがいない。どうだい、オイケンの翻訳と、どっちがおもしろいかい、と云って。それから、いまでもやっぱり目黒の秋刀魚かい、と云いはしなかったろうか。これは学習院の学生達のみち足りた境遇では、知識欲も、珍しさの味――落語にある「目黒の秋刀魚」に類するものか、と、三十数年前の講演で彼が語った、そのことである。

この質問に対して明快に返答することは、こんにちの学習院の先生にとっても生徒にとっても、おそらく非常に困難なのではあるまいか。「目黒の秋刀魚」と云った漱石の諷刺は、物質と精神の安定を基盤としている境遇の人々に対して成立した、庶民の諷刺である。こんにち、かつての上流が大部分斜陽族という異様な名称によって経済と精神の本質を語られるものとなっていること。その「斜陽」という小説を書いた太宰治という文学者は、有島武郎とも芥川龍之介ともちがう「斜陽」的死を選んだこと。そして、日本民族の運命を破滅させた戦争によって財を蓄え、社会的地位をのしあげた新興階級――漱石はこういう社会層を成金とよんだ――の子弟達が、人間となった天皇の子息とひとつ学校に入れるという親の感激によって、入学して来ているということ。