Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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あねがわのかっせん

日本合戦譚

菊池 寛

Lisez 日本合戦譚 (あねがわのかっせん) de 菊池 寛 (きくちかん) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 154 771 caractères · 313 écrans

Aozora Bunko

政則は勝元とは姻戚の間であり、東軍に在っては其の枢軸である。勝元は彼を排してまで和するの勇気もなく、此の話は中絶した。

此の後、勝元は髻を切ろうと云い出し、宗全は切腹をすると言って居る。思うに共に戦意無きを示して、政則を牽制せんと計ったのでもあろう。同時に彼等は此の大乱の道徳的責任を感じて居るらしいのである。多くの神社仏閣を焼き、宸襟を悩まし奉る事多く、此の乱の波及する所は全く予想外である。つまり、二人ともこんな積りでなかったとばかりに空恐しくなったのであろう。殊に勝元など、宗全と異って、少しでも文化的な教養があるのだから、此の乱の赴く所随分眼を掩い度い様な気分に襲われたんではないかと思う。宗全にしてもそうだが、共に中世的な無常感が相当骨身にこたえたに違いない。只勝元は薙髪すると云い、宗全は切腹すると云う所に、二人の性格なり、ものの感じ方なんかがはっきり現れて居て面白いと思う。

流石剛頑な山名宗全も、文明五年には齢七十である。身体も弱ったのであろう。既に軍務を見るのを好まず、其の子政豊に、一切をまかせて居たのである。此の年の正月、宗全の病※(「歹+殳」