Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
にほんふどうき
日本婦道記
山本 周五郎
Lisez 日本婦道記 (にほんふどうき) de 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 12 829 caractères · 25 écrans
しかし今のおれには少しも生きてかえる心はない、めざましく戦って討死をするかくごだ、それについて伊緒」
「…………」
「おまえに約束してもらうことがある」伊緒は不安げな眼をあげて良人をふり仰いだ、伝四郎は妻の顔をじっと見まもりながら、「おまえは和地へ嫁してきてまだ三十日に足らない、おれが討死したら、そしてもしまだ身籠っていなかったら、離別して実家へもどってほしい、和地には郁之助という跡取りがいる、おまえがやもめをとおす意味はないのだ」
伊緒はかたく唇をつぐんだままじっと聞いている、伝四郎は考えていることを的確に云いあらわす言葉に苦しむようすで、ちょっと片手をあげてうち払った。
「二夫にまみえずということもあるが、家名を継ぐ者のいる家に、むなしく一生を埋める要はない、操をまもるのも女の道には違いないけれども、よき子を生んで世に出すことはもっと大切だ。操をたてる、たてぬはそのかたちではなく心ざまにある、かたちにとらわれて道の本義をうしなってはならない、……うまく言葉がつながらないけれども、おれのいう道理はわかるだろう」
はいと伊緒は良人をふり仰いだままうなずいた。