Classiques japonais avec furigana
ja-reading.com
Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
にほんふどうき
日本婦道記
山本 周五郎
Lisez 日本婦道記 (にほんふどうき) de 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 15 091 caractères · 30 écrans
だが、汚れのない澄みとおった眸子を大きく瞠ってまたたきもせずに見つめられると、なにやらおもはゆくなって、こちらのほうが先に眼をそらさずにはいられない。起ち居もきちんとしていた、みなしごという陰影など少しもないし、云いたいこと為たいことは臆せずにやる、爽やかなほど明るいまっすぐな性質に恵まれていた。もちろん平之丞の年齢ではそういうことに眼も届かず、元もと関心もなかったが、みっともない子だという感じだけはいつかしらうすれてゆき、一年ほど経つうちにはかすかながら愛情に似たものさえうまれてきた。鈴木家は上み馬場仲の小路というところにあり、五段ほどもある庭は丘や樹立や泉池など、作らぬままの変化に富んでいるため、同じ年ごろの友達が集まってはよく暴れまわった。彼らもはじめはお石には眼もくれなかったが、その性質がわかるにしたがってしぜんと好感をもつようになり、なにかあるとよくなかまにして遊びたがった。そのなかに誰よりもお石と親しくする松井六弥という少年がいた、松井は同じ老職のいえがらで、屋敷も近く、平之丞とはもっとも仲のよいひとりだった、彼にはお石と一つちがいの妹があるので、あしらい方も慣れているし、なにを好むかも知っているらしく、ときおり美しい貼交ぜの香筺とか、人形道具とか、貝合せとか、小さい白粉壺などを持って来て呉れ