Classiques japonais avec furigana
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がまのち
日本怪談大全 第一巻 女怪の館
田中 貢太郎
Lisez 日本怪談大全 第一巻 女怪の館 (がまのち) de 田中 貢太郎 (たなかこうたろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 192 678 caractères · 394 écrans
「痴、君のような下等な奴には、もうなにも云わない、ばか」
「僕も君のような痴な奴とは、絶交だ、六十の婆あと、女の区別がつかないような奴なんかと、朋友になってるのは恥辱だ」
「なに云ってるのだい、君こそ女も婆さんも判らないじゃないか、痴」
そこへ下宿のお媽さんが入って来た。お媽は二人の間を隔てるようにして坐った。
「お二人とも、何時も仲の好いお朋友がどうしたのですよ、おかしいじゃありませんか、私に話してくださいよ、ぜんたいどうしたのですよ」
益雄はそう云われるとすこしきまりがわるかった。
「なに、ね、××の臨海亭の裏手に草っぱらがあるのだ、そこに小屋がけをして六十位の婆さんがいる、ところで、この男は、二十二三の女がいるというから大に争っているところだよ」
画家は苦笑しながら手にしていたカップをぐいと飲んだ。
「じゃ、こうなさいよ、二人で××へいらして、ほんとにお婆さんか女さんかを突きとめて、負けた方が汽車賃を出すことにしたらいいじゃありませんか」
益雄はいい口実が出来て海岸へ往けるからこれはいいと思った。
「そりゃ面白い、どうだ賭をしようか」
画家は晴ばれした顔をこっちへ向けた。