Classiques japonais avec furigana
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がまのち
日本怪談大全 第一巻 女怪の館
田中 貢太郎
Lisez 日本怪談大全 第一巻 女怪の館 (がまのち) de 田中 貢太郎 (たなかこうたろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 192 678 caractères · 394 écrans
「しかし、ただちょっと見かけただけだよ」
「それでもお目にとまったら、好いじゃありませんか」
「そりゃ、交際をしてみて、先方の気質が好いとなりゃ、貰わないにも限らないが、君は知ってるかね」
「好く知ってます、二人で遊びに往ってみようじゃありませんか」
「主人はこっちにいるだろうか」
「細君の体が弱いから、この一二年、女をつけて、こっちに置いてありますから、しょっちゅうこっちへ来ております」
新聞記者は芳郎の詞の意味が判ったので、その夜一人で杉浦の別荘へ往って、主人にそれとなく芳郎のことを話した。主人は非常に喜んで翌日自身で相模屋へ来て、芳郎に遊びに来るようにと云って帰ったので、芳郎はその翌日杉浦の別荘へ往った。
杉浦の方では主人と海岸で見た女が出て、芳郎の対手になった。芳郎と主人は碁を打った。
その日から芳郎は杉浦家と接近しはじめた。それとともに女とも親しくなって往った。女の名は喜美代と云った。
秋の終りになると、芳郎と喜美代との間に結婚話が持ちあがって、その約束が出来たところで、芳郎が神経痛のようになったので、その期日が延びることになった。そして、十二月になって芳郎の病気が癒ると、今度は喜美代の母が病気になったので、二人の結婚はまた春と云うことになった。