Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

きゅうしゅじん

旧主人・芽生

島崎 藤村

Lisez 旧主人・芽生 (きゅうしゅじん) de 島崎 藤村 (しまざきとうそん) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 149 813 caractères · 302 écrans

Aozora Bunko

私(ひそか)に勝利を願うかのよう。清仏(しんふつ)戦争に砲烟(ほうえん)弾雨の間を駆廻った祖(おや)の血潮は、たしかにこの馬の胸を流れておりました。その日に限っては、主人の源ですら御しきれません――ところどころの松蔭に集る娘の群、紫絹の美しい深張(ふかばり)を翳(さ)した女連なぞは、叫んで逃げ廻りました。

急に花火の音がする。それは海の口村で殿下の御着(おちゃく)を報せるのでした。物売る店の辺(あたり)から岡つづきの谷の人は北をさして走ってまいります。川上から来た小学生徒の一隊は土塵(つちぼこり)を起てて、馳走(かけあし)で源の前を通過ぎました。

御仮屋(おかりや)の前の厩(うまや)には二百四十頭の牝馬(めうま)が繋(つな)いでありましたが、わけても殿下の亜剌比亜(アラビア)産に配(めあわ)せた三十四頭の牝馬と駒とは人目を引きました。この厩を四方から取囲(とりま)いて、見物が人山を築く。源も馬を競馬場の溜(たまり)へ繋いで置いて、御仮屋の北側へ廻って拝見すると、郡長、郡書記なども「フロック・コォト」の折目正しく、特別席へ来て腰を掛ける。双眼鏡を肩に掛け、白いしなやかな手を振って、柔かな靴音をさせる紳士は参事官でした。