Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

ja-reading.com

Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

きゅうぶんにほんばし

旧聞日本橋

長谷川 時雨

Lisez 旧聞日本橋 (きゅうぶんにほんばし) de 長谷川 時雨 (はせがわしぐれ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 18 172 caractères · 36 écrans

Aozora Bunko

児童たちへのおみやげの菓子の大袋は、幾つかさきに届けられているので、白砂糖の腰高折と目録包みが校長の前へ出された。白い四角な顔の、お習字を教える校長のお母さん、黒い細い顔で菊石のある校長、丸い色白の御新造さんたちが、苦いお茶を出し、羊羹を出してもてなした。先生に連れられてお座(席のこと)につくと、幾人かの生徒が、お盆に盛りあげた、瓦せんべだの、巻きせんべだの、おこしだの、落雁だのを、全校の生徒にくばるのに、二個三個と加えてゆくのだった。後に、あたしも貰うようになった折り、一日に、二人も三人も新入生があると、冬は蜜柑などがまざって、子供たちをよろこばせた。

幼年生のときの思い出は、赤い裏の、海軍士官の着るような黒いマントを着てかよった。小さい前髪と、両鬢に奴さんを結んだおかっぱの童女が、しきりに手習い草紙を墨でくろくしていたことだ。それから、机の引出しや硯箱の中へ千代紙を敷いて、白紙を丸めた坊主つくりや、細くたたんで、兎の耳のように、ちょいと結んだ、仮定の人形の首に、色紙の着ものを着せて飾り、おばさんごっこをすることを覚えた。二年すると妹があがって来た。