Classiques japonais avec furigana
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めいじかいか あんごとりもの
明治開化 安吾捕物
Lisez 明治開化 安吾捕物 (めいじかいか あんごとりもの) de Sakaguchi Ango (坂口 安吾) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 33 372 caractères · 67 écrans
へ渡る途中には怪しい事実を確認することが全く不可能であった。
山キは喜兵衛の先代が秋田の山奥から出てきて築いた屋台骨であるが、したがって先代以来、ここの番頭は主として秋田生れの者を使っていた。
まず大番頭は、先代が秋田から連れてきた番頭の二代目で、重二郎と云う。元来、遠縁に当る家柄の者で、姓も同じ不破である。重二郎は当年三十七。これからが分別盛りで、手腕の揮いどころという大切なところであるが、彼は主家の娘トミ子を妻に与えられ、今までの浅からぬ主従関係はさらに血族の縁に深まり、末代まで主家の屋台骨を背負う重任を定められたのであった。
これも一ツには彼の父が二心なき番頭として今日の主家の屋台骨を築くに尽した功績の大いさにもよるのであったが、また一ツには、トミ子が生来の病弱で、他家に入って主婦の重任を尽しがたいせいもあったのだ。
トミ子は重二郎に嫁して、父や良人の心づくしの我ままな結婚生活に恵まれながらも、二児を遺して死んだ。
この二児は主家の外孫に当る上に、主家の子供が病弱で次々と死ぬから、特に疎略にはできない。そこで重二郎は主家に対して忠実な番頭であるためには、自分の子供に対しても忠実な番頭的存在である必要があって、この二児をまもるために、再婚するわけにゆかない。